人生初の一般質問は、矢板にとって重要課題である「地域経済」に関する一般質問を3つ行いました!
抜け目や切れ目のない様々な行政サービスを提供するには、収入(歳入)が必要であり、その中でも重要な「市税」は、2007年の約56.5億から2021年の約44.9億(▲11.6億)へ減少。歳入増のためには、「雇用」と「定住」が重要であり、ともに「地域経済」への取組が必須となるので、重視しています。
一般質問①
積極的な産業の発展と雇用の確保を!
質問・要望した内容は?
市の最上位計画である総合戦略(5カ年計画)において、地域経済の重要指標である「事業所数」「従業員数」を全く増やさない目標設定となっている。また令和3年時点の当該指標は市の予測を大幅に超える減少状況にある。地域経済や雇用や歳入に直結する重要課題であるので、矢板の未来のためにも、市の現状を問うとともに、積極的な姿勢での取組を求める。
なぜ、質問したのか?
小規模な基礎自治体において、「事業所数」や「従業員数」は「総人口」にも匹敵するレベルでの生命線になり得る指標である。栃木県内の25市町(しまち)における2015年から2020年にかけての総人口増減率と、2016年から2021年にかけての従業員増減率の相関係数は、0.72となっており、これは非常に高い相関関係であることを示している。栃木県は地理的な位置づけもあってか、雇用と人口の関係が非常に濃い地域である。矢板市は県内でも従業者数と総人口の減少が目立つ自治体である。矢板市民の多くが近年の矢板の衰退を嘆く象徴的な話として「矢板には仕事の選択肢が少ない」と認識している。これらのデータはそのような市民の認識が極めて重要な実践的知恵であることを示しており、未来のために注力すべき領域であるため。
市の答弁の概要は?
過去の傾向からこの5年間で▲6%の減少と予測した。計画初年度の令和3年時点でその予測を大きく下回る事業所数・従業員数となってしまっているが、目標値は修正していない。(県所有の)矢板南産業団地での増加分もある。今後も現状維持に向けて善処したい。
どんな感想を持ったか?
従業員数について2022年から2025年の期間にかけて、800名強減少することを予測し、県の産業団地のプラス影響も見込んだうえで800名強を増やす取組を行う計画であった。しかし、起点となる計画初年度の令和3年の現状値が既に▲1,104名も減少している実態であることが判明した状況である。つまり、800名強の当初の減少予測から、2倍以上の1,904名強の減少予測になった。つまり減った分を増やす現状の計画であったとしても、5年間で800名強増加をするための政策から、当初計画の2倍以上にあたる1,904名強を増加させる政策を実行しなければならない状況になっている。現状維持の目標に到達するために必要な取組ですら、不十分という危機的状況であると考えるので、今後も市の発展を目指して、継続的に要望を続けたい。
一般質問②
貴重な収入源である「ふるさと納税」は抜かりなく!
質問・要望した内容は?
寄附額や寄附件数を高めるための現状の取組の実態と、今後どのような方針や方策で進めようとしているかについて問う。契約する複数のサイトに抜けもれなく返礼品を掲載するなどの基本的・基礎的な努力の徹底を求める。
なぜ、質問したのか?
ふるさと納税は、増やすことに時間のかかる「市税」とは異なり短期的に歳入を増やしうる自治体の貴重な収入源である。 今後は需要の転換点を迎え自治体間競争が激化することが予想されている中で、契約するサイトへの返礼品掲載件数に大きなばらつきがある状況。
市の答弁の概要は?
令和3年度の寄附額は約2.5億円であり、歳入に占める寄付金の割合が県内全14市でトップであった。返礼品を各サイトに掲載するしないは返礼品提供者の意向次第としている。今後もサイトを増やすなどの努力を行い、寄附額増加に努めたい。
どんな感想を持ったか?
歳入に占める寄付金の割合が高いということは、依存度が高い状態であり、寄附額変動の影響を大きく受けるということ。寄附額最大化のためには「①返礼品の拡充」と「②効果的な寄附促進」という2つの課題がある。返礼品をサイトに掲載し、広く知ってもらうことは、②の基礎である。各サイトは掲載効果が見込めるからこそ契約しているので、市の貴重な資産である143品の返礼品のうち、受付可能なものについては全て掲載することを目指した努力をすべき。市税の減少傾向が続く自治体にとって貴重な収入源となるふるさと納税は、最善を尽くすべき取組である。重要な取組であるからこそ、神は細部に宿ると考える。
一般質問③
コロナ禍打撃の大きかった市内飲食店にいまこそ支援を!
質問・要望した内容は?
コロナ禍における飲食店そして、仕入先や関連ビジネスも含めたみなさまへの打撃は相当に大きいものであった。5類移行も含めて、人流が大きく変わり需要の転換点を迎える今だからこそ、特に市外需要の獲得を含めた飲食店支援を求める。
なぜ、質問したのか?
市内飲食業は市内全事業所数の約10%にも及び、飲食関連産業である生産者/卸/小売/配達/代行等の事業者も含めると更に大きな領域である。地域経済にとっても重要であり、直近の需要の転換は「素通りされない矢板」を創出するには最適なタイミングでもある。一事業者が市外需要の獲得を目指すことには限界があり、市が推進するスポーツツーリズムや観光にも紐づけながら自治体として対外的にPRしていく必要性を感じるため。
市の答弁の概要は?
今後、クーポンやプレミアム付き商品券発行を再度行う。また、市外在住者の来訪促進については、近隣2市2町での広域連携支援策などを含めた支援策の検討を開始したい。
どんな感想を持ったか?
取引先を含めた飲食業に関わる皆様を分け隔てなない金銭的支援は出来ていなかったからこそ、5類化されて以降に重要になるのはお客様数を増加させることが本質的な支援になり、矢板市としても関係人口増加にも繋がるため検討する意義があると思っての質問でしたが、満足する回答は得られませんでした。
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